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宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)櫂 (著作者)宮尾登美子(コメント)高知の下町に生れ育った喜和は、十五の歳に渡世人・岩伍に嫁いだ。芸妓紹介業を営み始めた夫は、商売にうちこみ家を顧みない。胸を病む長男と放縦な次男を抱え必死に生きる喜和。やがて岩伍が娘義太夫に生ませた綾子に深い愛をそそぐが…。大正から昭和戦前の高知を舞台に、強さと弱さを併せもつ女の哀切な半生を描き切る。作者自らの生家をモデルに、太宰治賞を受賞した名作。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)新装版 一絃の琴 (著作者)宮尾登美子(コメント)土佐藩の上士の娘・苗は、祖母・袖の嗜みであった一絃琴を5歳の時に初めて聴き、その深い音色に魅せられた。運命の師有伯と死別した後、結婚生活で一度は封印したものの、夫の理解を得て市橋塾を始め、隆盛を極めた。その弟子となった蘭子は苗との確執の果て、一絃琴の伝統を昭和に伝える…。直木賞受賞作。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)朱夏(著作者)宮尾登美子(コメント) 果してまだ、日本はあるのか…?同郷の土佐から入植した開拓団の子弟教育にあたる夫、生後まもない娘と共に、満州へ渡った綾子は十八歳。わずか数カ月後、この地で敗戦を迎えることになろうとは。昨日までの人間観・価値観はもろくも崩れ去り、一瞬にして暗転する運命、しのび寄る厳寒。苛酷無比、めくるめく五百三十日を熟成の筆で再現、『櫂』『春燈』と連山を組む宮尾文学の最高峰。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)伽羅の香(著作者)宮尾登美子(コメント)三重の山林王の一人娘として何不自由なく育った葵は、従兄と結ばれ、二児にも恵まれた。しかし、その幸福な結婚生活も束の間、夫の急逝、両親の相つぐ死、二児の死と次々に不幸に襲われる。失意の底にあった葵が見出したものは、日本の香道の復興という大事業への献身であった…。度重なる不幸から立ち直り香道の復興に一身を献げた女の生涯。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)寒椿 (著作者)宮尾登美子(コメント)高知の芸妓子方屋「松崎」で、揃って修業を積んだ澄子、民江、貞子、妙子。姉妹のように睦みあって育った娘たちも、花柳界に身を投じる時を迎える。男と金が相手の鉄火な稼業を、自らの才覚と意地で凌いでゆく四人に、さらに襲いかかる戦争の嵐―。運命の荒波に揉まれ、いつか明暗を分けてゆくそれぞれの人生を、「松崎」の娘・悦子の目から愛惜をこめて描き、生きることへの瑞々しい希望を呼び起こす傑作連作集。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)きのね(下)(著作者)宮尾登美子(コメント)夢み、涙し、耐え、祈る。梨園の御曹司、雪雄に仕える光乃の、献身と忍従の日々。雪雄の愛人の出産や、料亭の娘との結婚・離婚にも深くかかわる光乃。一門宗家へ養子に行く雪雄につき従い、戦中の、文字通り九死に一生の苦難をも共に乗り越えた光乃。続く戦後の混乱期、雪雄の子を宿していると気づいた光乃の、重い困惑と不安…。健気に、そして烈しく生きた、或る女の昭和史。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)春燈(著作者)宮尾登美子(コメント)土佐の高知で芸妓娼妓紹介業を営む家に生まれ育ち、複雑な家庭事情のもと、多感な少女期を送る綾子。育ての母喜和と、実父岩伍の離縁という破局の中にあって、若くみずみずしい心は激しく葛藤し、やがて束の間の淡い青春を迎える…。両親の側から生家の事情を克明に描いた名作『櫂』と、戦時下の満州での苦難の結婚生活に焦点を当てた『朱夏』を架橋する、著者渾身の自伝小説。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)錦(著作者)宮尾登美子(コメント)若くして、京都・西陣で呉服の小売りを始めた菱村吉蔵は、斬新な織物を開発し、高い評価を得る。しかし模造品が出回り辛酸を舐めた末、元大名の茶道具の修復をきっかけに、より高度な作品を手がけるようになった。そしてついには法隆寺の錦の復元に挑む…。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)きのね(上)(著作者)宮尾登美子(コメント) 上野の口入れ屋の周旋だった。行徳の塩焚きの家に生れた光乃は、当代一の誉れ高い歌舞伎役者の大所帯へ奉公にあがった。昭和八年、実科女学校を出たての光乃、十八歳。やがて、世渡り下手の不器用者、病癒えて舞台復帰後間もない当家の長男、雪雄付きとなる。使いに行った歌舞伎座の楽屋で耳にした、幕開けを知らす拍子木の、鋭く冴えた響き。天からの合図を、光乃は聞いた…。
宮尾登美子宮尾登美子 (著書名)新装版 鬼龍院花子の生涯(著作者)宮尾登美子(コメント)大正四年、鬼龍院政五郎は故郷・土佐高知の町に男稼業の看板を掲げ、相撲や飛行機の興行をうったり労働争議に介入したりの華やかな活躍を見せる。鬼政をとりまく「男」を売る社会のしがらみ、そして娘花子・養女松恵を中心とした女たちの愛憎入り乱れた人生模様を、女流作家独自の艶冶の筆にのせた傑作長篇。