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(著書名)鬼平犯科帳(著作者)池波正太郎(コメント)「これ、どうしのだ?」「うちの子が勾引されたんでございます」叫ぶようにいったおろくが、平蔵の手を振り切って家を走り出た。―幼児誘拐犯は実の親か?卑劣な犯罪を前にさすがの平蔵にも苦悩の色が…。「霧の朝」「妙義の団右衛門」「おかね新五郎」「逃げた妻」「雲の果て」「引き込み女」の6篇を収めた力作短篇集を贈る。
(著書名)江戸の暗黒街(著作者)池波正太郎(コメント)ひくく声をかけて、いきなり女に飛びかかった小平次は、恐ろしい力で首をしめあげ、すばやく短刀で心の臓を一突きに刺し通した。その時、恐怖に引きつった青白い顔でじっとみつめる少女と顔を合わせてしまった。「見られた…。生かしてはおけない」男は江戸の暗黒街でならす名うての殺し屋で、今度の仕事は茶問屋の旦那の妾殺しだったのだ…。色と欲につかれた江戸の闇に生きる男女の哀しい運命のあやを描いた傑作集。
(著書名)仇討ち(著作者)池波正太郎(コメント)囲碁の口論から父を惨殺した笠原孫七郎を追って三十年。信州松本藩の夏目半介は仇討ち費用を人に貸して生計を立てる江戸暮らし。ふとなじんだ娼家のお君の、熟れた体に激しく溺れた。そのお君が悪事を犯しただんなと江戸を出奔、半介は後を追うが、その男こそ…。「うんぷてんぷ」以下、江戸時代の仇討ちをテーマとする八編を収録。仇討ち制度の非人間性と、それに翻弄される人間たちの運命を鮮やかに描く珠玉作品集。
(著書名)炎の武士(著作者)池波正太郎(コメント)天正三年(一五七五)初夏、三河の長篠城は、武田勝頼の軍勢一万七千に包囲され、落城寸前。城を守る奥平信昌の兵は五百あまり。窮状を伝えるため鳥居強右衛門は武田の包囲網を破り、織田・徳川の陣地にたどり着き、四万の大軍が救援に向かっていることを聞かされる。だが、その帰途、強右衛門は武田方に捕らわれ、援軍は来ないと告げるよう強いられるが…。表題作「炎の武士」ほか、男たちの劇的な生を描いた傑作三編を収録。
(著書名)戦国幻想曲(著作者)池波正太郎(コメント)“汝は、天下にきこえた大名に仕えよ”との父の遺言を胸に、渡辺勘兵衛は槍術の腕を磨いた。織田信長・信忠父子の甲州攻略に、近江の小城主阿閉淡路守家来として加わり、信忠の危機を救う武功で、一躍その名をとどろかせた。だが、勘兵衛は、信忠から拝領した名刀をねだる吝くさい淡路守につくづく愛想が尽き果てる。俺が心から働ける主君はいないのか。戦国の世に「槍の勘兵衛」として知られ、剛胆颯爽と生き抜いてゆく男の変転の生涯を描いた長編力作。
(著書名)英雄にっぽん(著作者)池波正太郎(コメント)出雲の富田城主尼子氏に仕えた山中鹿之介は、十六歳の折、伯耆の行松氏との合戦に参加、敵の猛将を討ち取り、勇名を馳せた。だが、虎視眈々と中国地方の統一をもくろむ毛利元就は、凄まじい謀略と圧倒的な軍事力で富田城を攻め落とす。牢人となった鹿之介は艱難のすえ、一城を奪い、織田信長の支援を得て尼子家の再興をはかるが…。“忠誠心”の代名詞として、日本人に愛されてやまない武将の生涯を描く戦国ドラマ。
(著書名)賊将(著作者)池波正太郎(コメント)もはや将軍一個の力でおさえることができないほど強大になった守護大名の力、足利義政は迫り来る戦乱の予感になんら力を発揮できず憂悶した。西郷隆盛一筋に生きた「人斬り半次郎」こと桐野利秋は、フランス香水をその身にふりかけ、突撃してくる官軍の中へ斬り込んだ。火付盗賊改の猛士・徳山五兵衛は、持て余した欲望のはけ口を夜毎描く秘画に求めた。抗しえないものと直面する武人たち、その貌が著者独自の人間解釈の妙によって浮き彫りになる。直木賞受賞直前の力作6編をおさめた珠玉短編集。